雨降らず干ばつ懸念/市、あす対策会議
一部でキビの葉ロール現象
宮古島地方は6月23日の梅雨明け以降、まとまった雨が観測されておらず少雨傾向が続いている。サトウウキビ生産農家の間では干ばつへの懸念が強まっており、スプリンクラーを稼働させるなどして独自に対策を講じている。宮古島市は12日に干ばつ対策会議を開いてかん水補助などについて話し合う。早ければ15日にもかん水をスタートさせる方針だ。
宮古島地方気象台によると、先月23日以降に観測された雨量は下地島の2㍉が最高で以下城辺は1㍉、多良間は0・5㍉、平良下里はゼロとなっている。17日間にわたり、ほぼ雨が降らない天候が続いている。
この少雨の影響で、宮古本島の一部地域ではサトウキビの葉のロール現象が見られる。関係者によると今後は春植え、株出しのサトウキビに与える影響が懸念されるという。
沖縄製糖農務課の古謝宏信課長は「夏植えに関してはあと一週間程度大丈夫と見ているが、春植え、株出しについては少しずつダメージが見えつつある」などと指摘。「1日でも早くかん水を実施したい。対策会議の中で話し合いたい」と話した。
同気象台の予報では、向こう1週間はまとまった雨が期待できない。このまま雨が降らない天候が続くと本格的に干ばつ被害が拡大する可能性がある。
市や県、JAなど農業関係機関で構成する対策会議は、少雨傾向が続いた場合は速やかに対策会議を招集することを設置要綱で定めている。例年同様、早めの対策会議を開催し、具体的なかん水補助計画を取りまとめる方針だ。