伊良部で初の民泊実施/高良小144人の児童来島
伊良部トーガニで大歓迎
県が実施している沖縄離島体験交流促進事業の一環で、那覇市立高良小学校(知花英子校長)5年生144人が11日、伊良部で2泊3日の民泊をスタートさせた。伊良部小学校(知念智行校長)との触れ合い交流会では、同校の全児童162人が宮古を代表する名曲の一つ「伊良部トーガニ」を三線の伴奏に合わせて合唱し、高良小の児童たちを歓迎した。公立小学校の児童が、伊良部で民泊するのは今回が初めて。
伊良部島での民泊と農業・漁業などの体験を通して交流し、離島の魅力・重要性・特殊性を認識してもらうとともに、沖縄本島と離島の交流促進によって、離島地域の活性化を図るのが目的。
宮古島観光協会(豊見山健児会長)が受け入れ、JAおきなわ伊良部支店(川満恵栄支店長)と伊良部漁協(友利義文組合長)が窓口となって全面的に協力した。軒が民泊を受け入れた。
高良小の子どもたちは、離島の高速旅客船に乗船するのは初めてという人が多かった。佐良浜漁港に降り立つと喜んだ表情を見せていた。
市伊良部中央公民館で行われた入島式で、同協会の池間隆守専務理事は「宮古の言葉で『いらっしゃいませ』は『んみゃーち』という。高良小の皆さん『んみゃーち』。飛行機や船に乗ることも体験の一つ。心に残る楽しい旅の宝物を探してください」と激励した。
川満支店長は「伊良部島は海と砂浜が美しい島。自然豊かな島。宿泊先では気軽に声を掛けて何でも聞くように」と述べた。
高良小の山内昌紀教頭は「熱烈歓迎に感謝でいっぱい。伊良部の方言を一人単語以上は覚えて持ち帰りたい」と語った。
同小5年の天久伶奈さんと花崎優君の2人が、民泊に向け決意の言葉を話した。
昼食は、地元の食材で作った料理約20点を用意した。子どもたちは、マグロの刺身や豚肉のみそ煮、グルクン(タカサゴ)の油揚げなどに舌鼓を打ち「おいしい」と歓声を上げていた。
畜産農家の長浜国博さん(42)は「民泊では実家が4人、私が4人受け入れた。明日(12日)は、バーベキューでもてなしたい」と話していた。