宮古民謡、世界へ発信/下地暁さん
Goh HotodaとCD制作
アイランダーアーティスト・下地暁さんが新しいアルバムづくりに取り組んでいる。プロデュースするのはグラミー賞受賞作品に携わるなど世界的にも著名なGoh Hotoda(本名・保土田剛)さん。収録は響和楽器などで行われており、アルバムの曲は宮古民謡が中心で10月にも発売する。世界的に名高いGohさんの協力によって宮古民謡が国内外に向けて発信される。
今回のアルバムは、下地さんが古里宮古島で活動を開始してから20年を迎えたことを記念して制作。民謡のほか神歌も収録する。
プロデュースは2001年から親交を深めてきたGohさんが快諾したことで実現した。
Gohさんはジャネット・ジャクソンや坂本龍一、宇多田ヒカルら一流アーティストの作品を手掛けてきた。2度のグラミー賞受賞作品に携わるなど世界的な評価も高い。
11日午前、響和楽器で会見を開いたGohさんは「宮古島の空気が好きなんです」と3度目の来島を告げて笑顔を見せた。その上で「音楽スタイルが都会的になりがちの今の世の中だが、あえてそうじゃないものを作りたい。島に根づくサウンド、10年、20年前に録音したような音を意識している」と話した。
使用する楽器は、ピアノを基本にしながら三線や島太鼓が入る。「旋律はそのままに、奥が深い音楽、語り継がれてきた音楽を表現したい」と意欲を語った。
下地さんは「拠点を宮古に移してから20年。新たなスタートを切るという気持ちで取り組んでいる」と決意を込める。「アルバムは8割が宮古民謡。次の世代に良い形で橋渡しができればうれしい」と話した。
Gohさんとのアルバム制作については「技術面だけでなく、精神的な部分でも支えられている」などと話し、Gohさんの協力に感謝した。