路上寝にイエローカード/宮古島署
半年間で通報297件/昨年比83件増、夏本番迎え危惧
酒に酔って道路に寝てしまう「路上寝」の通報件数が今年1月から6月までの半年間で297件となり、前年同時期を83件上回っていることが宮古島署(宮城英眞署長)のまとめで分かった。同署は、路上寝は交通事故や窃盗の被害に遭うことが懸念されるとして、「警告書(イエローカード)」を導入。路上寝した人や家族などに手渡す取り組みを始めた。
同署には、連日のように路上寝の通報があるという。これから夏本番を迎えることから「さらに増加するのでは」と危惧している。
車道の中央や道路の曲がり角に眠っているケースも見られ、大きな事故につながる可能性もあるという。
路上寝は道路における禁止行為で、違反した場合には5万円以下の罰金となることもあるが、通報を受けた警察官が起こして帰宅を促しているのが現状だ。
今回導入した警告書には路上寝の日時や場所を記し、「事件事故に巻き込まれる可能性が非常に高い危険な行為」と指摘。「今回に限り、警察官が起こし指導するが、今後二度と路上寝をしないよう警告する」と明記した。
警告書は今月10日から導入したが、取り組み開始してわずか6日間で、すでに11件が対象となった。
同署では「酒に酔った状態の人に口頭で警告しても、覚えていない人が多く、効き目がない。酒の勢いが消えた翌日に警告書を読んで、路上寝が危険な行為だという事を認識してほしい」と訴えている。
また、「路上寝はひき逃げなどの交通事故や窃盗の被害に遭う危険性がある」と注意を呼び掛け。青少年や観光客に与える影響も大きいとし「節度ある飲酒を心掛けてもらいたい」と話している。
同署のまとめによると、路上寝の通報件数は2009年に年間715件だったが、10年653件、11年576件と減少していた。