島の環境保全にまっすぐ/宮古島環境クラブ(MEC)
健康・水・エネルギー…
回を重ねる「緑の朝市」人気
宮古島の環境保全をコンセプトに、実践と教育活動に尽力するNPO法人宮古島環境クラブ(MEC)。1999年、おきなわ環境クラブ(OEC)宮古支部として活動を開始、2001年にはマティダ市民劇場で環境講演会と宮古島エコツアープログラムを実施、白川田水源地にサガリバナ植樹、宮古島自然環境ガイドブックの出版・頒布。05年には宮古エコツアーガイド20人、川満エコガイド15人を養成した。宮古支部の実績・成果を受け継ぎ09年、MECを設立。現在、下地邦輝さんを会長に7人の会員を中心に活動を展開する。
同クラブは、マングローブやサガリバナによる水辺の緑化、不法投棄のパトロール、川満漁港を拠点にした「緑の朝市」、環境学習プログラムなどを実施す
る。これまで、しもじ長生園裏のヤーバル公園にサガリバナを植栽、平良西仲宗根(添道)のサガリバナ管理、与那覇湾のマングローブ植栽などを行ってきた。「緑の朝市」(フリーマーケット)に至っては、今回で8回目を迎え、川満自治会(砂川肇会長)も一緒になって市を盛り上げる。
3年目になる「緑の朝市」は、3カ月に1回の割合で行われ健康・水・エネルギーがコンセプト。農産物や海産物が流通する場、自然や環境・農業・漁業・園芸などの情報とスキルを発信する場、市民と観光客との交流の場として設けられている。今月1日に行われた朝市は苗木や古着、採りたてのパイナップルやバナナなどが並び、新鮮フルーツに多くの人たちが列を成した。
川満漁港で投げ網をする川満敏彦さんは昔から引き継がれている漁法を子どもたちに伝授、小さな網を使って投げ方の要領を指導していた。会員の矢島和さんは、漂着物を利用した貯金箱やペットボトルの風車を作り子どもたちの人気を集めた。3年で花が咲くサガリバナの鉢植え講習会では会員らが指導、参加した市民は「やっぱり自分で育ててみたい」と話し苗木を買い求めていた。
水の味だめしでは、宮古の水道水、純水(蒸留水)、海淡水、店で販売されるアルカリイオン水の4種類を飲み比べた。中には宮古の水道水を「おいしい」と話す人もおり、下地会長は「飲み慣れた味がその人にとってのおいしい水だろう」と話し,朝市に関しては「続けることが大事、これからもその季節に併せた取り組みで内容を充実させていきたい」と意欲を見せていた。