見直し素案まとまる/学校規模適正化
中学先行、小学は「検討」に/市教委 来月9日から説明会
市教育委員会(宮国博委員長)は26日、これまで協議を重ねてきた学校規模適正化基本方針の見直し素案をまとめた。これまでの基本方針では「小中学校同時並行で統合計画を進めていく」としていたが、今回の素案では中学校を先行して進めるとし、小学校では「統合する」表記が「検討する」に変更となった一方で、宮原小については「鏡原小へ2015年度までに統合する」との方針となった。保護者らを対象にした見直し素案の住民説明会は来月9日の伊良部地区を皮切りに対象地域で随時実施していく。
素案について、川満弘志教育長は「地域との話し合いで理解を得ながら作業は進めていきたい。素案については積極的に地域からも提案を出してほしい」と呼び掛けた。
今回の見直しについて市教委では▽基本方針を踏まえつつ地域説明会等の意見を参酌し、学校規模適正化の時期について見直す▽複式学級の解消は喫緊の課題であるが説明会等の意見を踏まえ中学校の適正配置を先行する。しかし、一部小学校については早期の解消を図る。その条件とは新しい場所に新しい校舎を建設する必要がないことや通学負担が比較的少ないこと-など6項目を示した。
今後は各地域で保護者を中心に説明会を開催し理解を得るよう努め、話し合いを経て委員会で再度審議して新しい方針を決定するとしている。
以前の基本方針では統合計画期間が「2011年度から2018年度まで」の8年間だったが、素案では「2011年~」となっている。
学校規模適正化検討委員会、市教委の基本方針とも同じ内容だった来間中の下地中への統合はそのまま「14年度までに統合する」としている。
「佐良浜中と伊良部中の統合」と「福嶺中、城辺中、西城中、砂川中」の統合は適正規模検討委員会の答申内容に戻した。
基本方針では、18年度までに1校に統合するとしていた「池間中、狩俣中、西辺中」については、「狩俣中を西辺中に統合することを検討する」に変更。さらに「池間地区については幼少中連携した教育を推進する」が新たに盛り込まれた。
そのほか、小学校については伊良部地区の2校、城辺地区の4校は「児童数の推移や中学校の結果を見守り検討する」となった。
「来間小と下地小」と「宮島小と狩俣小」は、「統合することを検討する」との表現になった。
学校規模適正化問題については、市教委が学校規模適正化検討委員会の答申とは違う「小学校も中学校と同時並行で進める」との方針を打ち出し、住民説明会を開催してきたが住民の反発が強く見直すこととなっていた。
伊良部地区の説明会は9日の午後7時から東地区構造改善センターで行われる。