行雲流水
2012年7月27日(金)22:29
「中国」(行雲流水)
2012年7月13日 朝日新聞digitalは「尖閣上陸、都に認めぬ方針、直接購入を目指す」の見出しで、東京都が購入を明らかにし事前調査を予定している尖閣3島について民主党政権は「都の事前調査は不要と判断した」と報じた
▼同じ日の産経新聞電子版は「尖閣問題『日本と一戦も辞さない』」の見出しで中国国土資源省国家海洋局 海監総隊の副総隊長が発言したものとして報じている。翌14日には「中国高官『沖縄は属国だった』」の見出しで中国国防大学戦略研究所所長がインタビューで「沖縄の帰属問題を論議すべきだ」と持論を展開したと報じた
▼7月20日のYOMIURIONLINEでは「尖閣諸島をめぐり『主権のためなら日本と一戦交えてもいい』と考える人が中国で9割」もいると人民日報系の国際問題専門紙「環球時報」の世論調査で明らかになったと報じた
▼古来、中国は諸子百家といわれる哲人たちを輩出してきただけでなく世界に先駆けてさまざまなものを発明してきた。日本は、独自の文化を保ちながらも中国の文化・文明を受け入れ、今日では中国で忘れられているものさえ大切にしている
▼中国は、1966年から10年に及ぶ文化大革命で積年の文化を破壊し、経済の停滞を招いた。疲弊しきった中国は、1972年に第2次世界大戦以来の日本との戦争状態を終結させた
▼中国はその当時の中国ではない。いまや経済は日本を凌いだ。軍事力は計り知れない。中国指導部は、民族主義に走らず近隣諸国との平和共存を考える国であることを国際社会に示すべきではないだろうか。