台風11号 雨もたらす/平良下里で103㍉
干ばつ状態解消/キビの塩害懸念も払拭
宮古島地方に6日、台風11号の影響で恵みの雨が降った。平良下里では午後6時までに103・5㍉を観測した。宮古島は台風9号が近づいた7月末から雨の日が多く、先月30日~今月6日まで8日間に下里で180㍉以上降った。市農政課は、一連の雨で干ばつ状態は解消されたとみている。9号に伴うサトウキビの塩害拡大懸念も払拭された。
宮古島地方は梅雨明けした6月23日以降、少雨傾向が続いた。市は7月15日から、大型トラックによるサトウキビへの補助かん水を開始。干ばつは先月18日に片降りがあり、緩和された。30日には台風9号に伴う雨が全域で降り、かん水の補助申請をする人はいなくなった。
台風9号の雨は先月30日~1日まで3日間降った。2、3日は雨を伴わない強風が、波しぶきを陸に運んだ。城辺の東海岸では4日、塩害で葉が茶色になったキビ畑が見られた。5、6日の雨は、弱っていたキビに慈雨となった。
宮古土地改良区によると3日は、除塩のためにスプリンクラーがフル稼働し、地下ダムの水使用量は6万3000㌧に上った。11号の雨が降った5日は、2万3000㌧に激減した。除塩に使う水量は10㌃当たり10㌧、10分間の散水を目安に示している。
台風11号の中心は6日午後3時現在、久米島の北西約180㌔にあって、1時間に約10㌔の速さで西北西に進んでいる。宮古島は午後6時現在も強風域にあり、下里の最大瞬間風速は午後4時分に南西の風24・9㍍を観測した。16日午後6時までの各地の降水量は平良下里で103・5㍉、宮古空港86・5㍉、城辺新城56・0㍉、下地島空港98・5㍉、多良間空港で145・0㍉となった。多良間では、午後2時17分までの1時間に47・5㍉の激しい雨が降った。
7月30日~8月6日午後6時まで各地の降水量は次の通り。
平良下里=187・0㍉▽宮古空港=148・5㍉▽城辺新城=96・5㍉▽下地島空港=173・0㍉▽多良間空港=221・5㍉