子ども目線で図書館運営
「大使」10人に委嘱状/市教育委員会
子どもたちの提言・意見を反映させ、利用率が高い図書館づくりや図書貸出総数のアップなどにつなげようと、市立図書館(下地実館長)は8日、「こども大使」に委嘱状を交付した。川満弘志教育長が、宮古総合実業高校2年の野中美希子さんら生徒10人に委嘱状を手渡した。任期は25日まで。野中さんらは、子どもの視点から図書資料の点検、選書、改善策に意欲を見せていた。こども大使の委嘱状交付は今回が初めての試み。
昨年度は、市立図書館の貸出総数が15万5000余冊を記録し、市民の利用意識が飛躍的に向上した年であったとされる。しかし、次代を担う若い世代の中・高校生の利用者数が低く、その年代の図書館利用促進が課題として浮かび上がった。
課題解決に向け、こども大使らは、若い世代の利用向上を目指し、中・高校生の目線・感覚で現在の平良図書館の選書・配本・レイアウトなどへの提言を行うことにしている。
交付式では、川満教育長は「市の総人口は約5万4000人で、昨年度の平良図書館の貸出総数が約15万5000冊であるから、一人当たりの本の貸し出し数は3冊。少ない貸し出しである。皆さんのいろいろなアイデアと感覚を出してほしい。小学生の時は、本を読むのが一番の楽しみだった」と述べた。
次いで市教育委員会生涯学習部の平良哲則部長、下地館長があいさつし、こども大使らを激励した。
意見交換で、好きな図書を問われたこども大使の池間優花さん(北中1年)は「伝記」、下地政智君(西辺中1年)は「日本の歴史」、下里莉奈さん(久松中2年)は「小説」などと答えた。
子ども大使は次の通り。(敬称略)
野中美希子(宮古総合実業高校2年)、与那覇千穂(同)、下地双葉(同)、野中友貴子(北中1年)、池間優花(同)、下地紅杏(同)、下地政智(西辺中1年)、盛島大雅(同2年)、下里莉奈(久松中2年)、川満紗綾(同)