本土への輸送費補助開始/県産農林水産物
流通不利性解消で県/価格競争力の向上に期待
県産農林水産物の本土への輸送費の一部を補助する流通条件不利性解消事業が、今月1日の出荷分から始まった。鹿児島までの輸送費相当額を補助し、本土各地への流通コストを同県並みに軽減する。宮古の補助基準額は飛行機の場合、野菜・果実が1㌔以内115円、花き・水産物が同140円。船舶は全品目で1㌔以内35円に設定した。
県の輸送費補助は今回が初めて。事業費19億5000万円は、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用した。
事業は沖縄と県外大都市の市場が遠く離れ、輸送費が多額に上っている不利性解消を目的とする。事業効果として①県外出荷時期や出荷量の拡大②価格競争力の向上-に期待している。
補助対象は市場競争力の強化で生産拡大や付加価値向上が期待できる「県農林水産戦略品目」を中心とした品目。野菜はトウガンやゴーヤー、カボチャなど15品目、果樹がマンゴーやパインアップルなど9品目、水産物ではクルマエビやモズクなど12品目を設定した。
補助対象者は①農業協同組合、農事組合法人②漁業協同組合、同連合会、漁業生産組合③森林組合、同連合会④農林漁業者などの組織する団体(農林漁業従事者が3戸以上構成員に含まれている団体であり、任意団体も含む)⑤中央卸売市場や地方卸売市場の卸売業、仲卸業者などで組織する団体-となっている。
事業実施期間は12年8月1日~13年3月31日。ただし、実績報告の締め切りは、13年4月5日。補助金交付申請は12年8月13日~9月28日。交付申請は宮古農林水産振興センター(電話72・2552)でも対応する。
宮古地区での事業説明会は、今月21日午後2時から県宮古合同庁舎で開催される。