市、国営「花の王国」整備要望/知事・市村長意見交換会
多良間は公民館建設など/県、沖振計の概要を説明
仲井真弘多知事は15日、市平良庁舎を訪れ、沖縄21世紀ビジョン基本計画(沖縄振興計画・2012~21年度)の概要説明を行うとともに、下地敏彦宮古島市長、下地昌明多良間村長と今後の宮古圏域の振興策や沖縄振興一括交付金の展開方法などについて意見交換した。県側から謝花喜一郎県企画部長らが随行し、同計画の中身について説明した。宮古島市は下地島空港の周辺残地利活用に関連し、新たに国営「花の王国公園」整備を支援するよう要望した。また、多良間村は新たな公民館建設など3案件の県支援を求めた。
意見交換会冒頭、仲井真知事があいさつし、「基本計画には向こう10年の県の方向性が書いてある。県は今後の予算要求やプロジェクト展開を同計画に沿ってやっていこうと考えている」と述べ、「市町村計画もあるので、連携がとれるものは実現に向けて協力し取り組んでいきたい」と述べ、市町村配分される一括交付金の使途や展開方法も併せて県が協力していく考えを示した。
意見交換で、下地市長は同振興計画に基づき、新たに要望する3事案を含む10項目の案件について、県の支援を講じるよう求めた。
意見提示した内容は①県営広域公園の早期整備②エコアイランド実現に向けての天然ガス活用促進③下地島空港の国際化、緊急物資支援基地、航空整備基地としての活用④国営「花の王国公園」整備支援(新)⑤下地島の海洋深層水総合利用施設整備(新)⑥電線地中化の推進⑦外国語対応可能な人材育成支援⑧民放テレビ放送用海底光ケーブル施設改修⑨ラムサール登録湿地与那覇湾の再生と活用(新)⑩食肉センターの早期整備-の10項目。
下地村長からは①新たな公民館建設②多良間海運フェリーの代替え③多良間-石垣航空路線の再開-の3項目が県に要望された。
下地市長によると、意見交換会ではこのほか、今年度の市町村配分一括交付金について、「市が計画した太陽光発電システムと伝統工芸センターの建設については、内諾があった旨の報告を県から受けている」と述べ、市計画事業が円滑に進められるよう県営広域公園整備事業などでも県は市の計画を優先する考えであるとの説明があったという。