文化財指定決定へ/市文化財保護審
ミヤコジマハナワラビ ミヤコジマソウ
市文化財保護審議会(岡徹会長)は市教育委員会(川満弘志教育長)から諮問を受けたミヤコジマハナワラビ(ハナヤスリ科)とミヤコジマソウ(キツネノマゴ科)の市文化財(天然記念物)への指定について18日午前、審議会を開き、指定を決定する見通し。正式には川満教育長への答申、教育委員会の承認を経て文化財に指定される。
宮古島市は2005年10月1日、平良市、伊良部町など5市町村が合併して誕生した。旧伊良部町で指定されていた天然記念物で宮古諸島固有種のイラブナスビ(ナス科)は新市に引き継がれ、地域を定めない植物の天然記念物はイラブナスビ1件だけ。今後2種が地域を定めないで指定された場合は合併後初めての指定植物となり、計3種となる。
ミヤコジマハナワラビは、漢字で宮古島花蕨と書き、シダ植物の一種。茎の先端部分から広げた葉の間から、胞子葉が真っすぐに伸びる。茎の高さは20~40㌢。
日本では沖永良部島以南に分布する。
一方、ミヤコジマソウは、海岸に自生する多年草。白い花の直径は1㌢ほど。 日本では宮古島だけに自生し、外国ではニューギニア、ポリネシアなどに分布する。環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧種に指定されている。
岡会長らは18日午前、2種の自生地で視察後、市役所平良庁舎で審議会を開く。