「航空運賃低減化に取り組む」/当選から一夜明け
「支持者に勇気もらった」
参院選沖縄選挙区/島尻さん、晴れ晴れ
【那覇支社】11日投開票の第22回参院選沖縄選挙区(改選1)で、25万8946票を獲得し、次点候補に4万3000票余りの差で圧勝し2期目の再選を果たした島尻安伊子さん(45)。当選から一夜明けて、浦添市宮城にある同氏の後援会事務所で晴れ晴れとした笑顔で本紙のインタビューに応じた。
選挙期間中、発達障害を持つ子どもの親から電話があり、「どうしても取り組むべき課題だと思った」と選挙期間中のエピソードなどを話す。宮古の支持者からは「大きな勇気をもらった」と述べ、参院議員2期目の抱負を語った。
投開票当日の11日夜を振り返る島尻さんは、「本当にドキドキ、はらはらの時間でした」と話した。沖縄選挙区は次点の山城博治氏(57)=新人・無所属、社民、社大推薦=が、選挙終盤戦から猛追を掛け、出口調査では島尻さんと拮抗(きっこう)する形の結果などが報道されていた。
今選挙で与党民主党を徹底批判した島尻さんは、「選挙戦を通じ、政治不信というのが根深くなっていると感じた。有権者の信頼回復をまずやっていきたい」と話した。
宮古を含む離島県としての振興策については、「環境と観光のマッチング」を政策として打ち出し、県全体を「エコショールームにしたい」と話す。また、「税制を含めて離島航空運賃の低減化に取り組みたい」と強調した。支持を得た政策については、「雇用政策などが浸透し支持を得たと感じている」と述べた。
沖縄選挙区の最大課題である米軍普天間飛行場移設問題に対して、「与党には焦りみたいなものがあり、それが二転三転した要因。政治不信を払しょくするためにも、しっかりとした具体案を明示することが大事だ」と語った。
消費税引き上げの論議については、「現況下での拙速な増税には反対と訴えた。党内の政調会で議論されるので、きちんとした議論の場で、国会議員の定数削減も含め、やるべきことをやり、公務員削減などの見直しなどを党政策として深めたい」と話す。
2期目で取り組むべき課題と抱負について島尻さんは、「やりたいことはいっぱいある。公約として言ったことは守るという姿勢で、沖縄の現状を世界にも展開する『沖縄的外交』にも力を注いでいきたい」と抱負を述べた。