学び直しの機会提供へ/戦中戦後の混乱期中学未卒業者対象
義務教育未修了者支援/市教委などに説明会
県教育庁義務教育課の「義務教育未修了者支援事業説明会」が20日、県宮古合同庁舎で行われた。同事業は、戦中戦後の混乱のために義務教育を修了することができなかった人に学び直しの機会を提供することが目的。
今回の説明会は、対象者への学習機会の提供に向け、市教育委員会など関係機関を対象に同課が事業概要の説明を行った。
あいさつで同課の盛島明秀課長は「戦中戦後の混乱期に教育を受けたくても受けられなかった人たちのためにこの事業がある。県教育庁としても大切な事業と位置づけて予算も確保してあるのでニーズを調査し宮古でもこの事業が実施されることを期待している」と述べた。
同事業は、昭和7年から昭和16年生まれ(71~80歳)の方で、戦中戦後の混乱のために義務教育を修了することができなかった人のうち、中学校の学習の学び直しを希望する人が対象。
学び直しは、公立中学校に籍を置き、民間の教育施設で3年間学ぶ。授業は、国語、数学、英語、社会、理科が中心。
授業料は無料(教科書、教材費は有償)で、3年間学ぶと中学校の卒業に相当する証書を受け取ることができる。この証書があることで、高等学校の定時制過程の「特別募集枠」に受験が可能となる。
同事業を活用して県内で学習の機会の提供を行っている民間教育施設は、那覇市の特定非営利活動法人 珊瑚舎スコーレのみとなっている。
同事業についての詳しい内容は、県教育庁義務教育課(098・866・2741)か各市町村の教育委員会まで。