「内科」の新患外来休止に/宮古病院
医師4人欠員で診療制限/院長、市民に協力呼び掛け
宮古病院ではきょう23日から内科新患外来診療を休止することとなった。患者の半数近くを占める内科の診療制限という異常事態について、安谷屋正明院長と本永英治副院長らが22日に会見を開き「これまで内科医は10人体制で診療に当たっていたが6月末から現在までに4人が異動や退職、体調不良による休職などで欠員となった。県とも調整して医師確保に動いているが現状では入院患者の診療を維持するのが精いっぱい。今回の診療制限について市民の皆さんにぜひ理解と協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
23日以降の診療体制は、新規の患者(紹介状無し)については、開業医院・病院を受診するようお願いし、当分の間は紹介状のある患者のみ診療▽これまで同病院の内科を受診中の患者はこれまで通り予約日に受診を行う▽救急の患者については、これまで通り同病院の救急室を受診することができる-。
曜日による区分では、月曜と水曜日が予約患者のみの診療。火曜、木曜、金曜日が開業医院・病院からの紹介状のある患者、予約患者のみの診療となっている。
医師確保について、安谷屋院長は「大学や各方面へ医師の派遣についてお願いしているが、派遣元の病院も医師確保については厳しい状況でまだ見通しは立っていない。確保できたら速やかに解除したい」と説明した。
同病院によると、県内の県立病院で今回と同様に医師不足による内科の診療制限は北部病院が数年前から実施し、現在も行っている。
宮古病院は「一番は患者の命を守ることだが、地域医療を守ることも大切。その科の医師が減ってくると残った医師にしわ寄せがいって疲弊してしまい、地域の医療を守ることが厳しくなってしまう。そうした状況にしないための措置でもある」と説明した。
同病院の7月31日現在における内科受診中の患者の数は約2000人。1日の内科外来患者数は約140~150人。
内科における4月以降の延べ入院患者数は2400人前後で推移。外来患者数も3000人前後で推移している。