32万㌧の生産見込む/12-13年産キビ
豊作型、前期大不作を挽回へ
2012-13年産サトウキビの生産見込み量が、宮古地区全体で32万2000㌧に上ることが宮古島市と多良間村のまとめでわかった。まれに見る豊作型で、10-11年産の生産量32万4000㌧を上回る勢いだ。順調な生育ぶりに行政や製糖工場は33~35万㌧の可能性もあると口をそろえる。前期、復帰後最低の生産量となった20万2000㌧から一転、宮古地域の経済を支える基幹作物の回復はほぼ確実だ。
生産見込み量32万2000㌧は7月1日現在の第1回生産量調査の結果。伊良部島を含む宮古島市全体の生産見込み量29万8000㌧に、このほどまとまった多良間村の2万3000㌧を加えると、2年ぶり30万㌧の大台に達する。
製糖工場によると、今期サトウキビは年末年始の低温や日照不足の影響を受けたが、梅雨時期の適度な降雨で回復した。このほど接近した台風14、15号による塩害も最小限の被害に抑えられているという。
製糖工場は「非常に順調な生育状態。茎数は少なめだが、茎長は平年値以上で太さもある」などとし、今後の気象条件次第ではさらなる増産も期待できることを強調した。
地区別生産見込み量は▽平良8万1500㌧▽城辺9万998㌧▽下地3万7000㌧▽上野3万879㌧▽伊良部5万8244㌧▽多良間2万3367㌧-となっている。
10㌃(約1反)当たりの平均収量は平良、下地、伊良部が7㌧台、多良間は8㌧に達している。
前期大不作に見舞われたサトウキビだが、気象条件に恵まれている今期は33~35万㌧の可能性もあり、生産農家をはじめとする糖業関係者の期待は大きい。