事業活用で担い手育成を/農林漁業士会、就農青年クラブ
市農水部長招き意見交換
宮古地区の農林漁業士会と就農青年クラブ連絡協議会は6日、宮古農村青少年教育センターで、宮古島市農林水産部長との意見交換会を開いた。上地廣敏部長ら同部の幹部を招き、宮古地区における農林水産業の担い手育成に向けて活発に意見を交わした。特に助成事業に質疑が集中。新規就農者らに年間150万円を給付する青年就農給付金事業について、市の担当者は申請受付期間を9月28日まで延長する方針を示した。
農林漁業士会と就農青年クラブ連絡協は、宮古地区において農業就業人口が減少傾向にあることや農業従事者の75%が60歳以上の高齢者という現状を危惧。農林水産業の担い手確保を緊急の課題に位置付けて意見交換会を開いた。
意見交換会では、県宮古農林水産振興センターの職員が「人・農地プラン」と青年就農給付金事業の詳細を説明した。
就農給付金は、農業大学校や先進農家で研修を受ける人に年間150万円を給付する「準備型」、新規就農する人に経営が安定するまでの最長5年間、年間150万円を給付する「経営開始型」を紹介した。
「経営開始型」を担当する市農政課が8月末現在の申込状況について15人から申請があったと報告。その上で受付期間を当初の8月31日から9月28日に延長することを説明し、参加者に資金造成に有利な事業の周知と活用を促した。
経営開始型の給付を受けるには、年齢が歳未満で具体的な経営ビジョンを示した計画書の作成が必要になる。その計画が実現可能であることや自分で農業経営(独立・自営就農)していることも条件の一つ。詳細は市農政課(電話76・6840)まで。このほか意見交換では肉用牛や葉タバコ、野菜・果樹などの農業従事者から意見や要望が寄せられた。肉用牛の増頭に関する助成要望について上地部長は「そういった声を和牛改良組合や青年部としてしっかり要望してほしい。それを受けて農林水産部内で議論しながら予算に反映させていきたい」などと述べた。