一部地域で聞こえず/Jアラート
初の全国一斉試験放送実施
総務省消防庁は12日、全国瞬時警報システム(Jアラート)の試験放送を全国一斉に実施した。市防災危機管理係がシステム運用の確認を行った。試験放送は午前10時と同10時30分の2回に分けて行われた。全国一斉に試験放送を実施したのは今回が初めて。
1回目の試験放送開始とともに、市のJアラートの画面には「事前書換音声、これは試験放送です」という文字が表示され、市の防災情報システムのスピーカーから「これは、試験放送です」という音声が流れた。
市は職員が屋外で音量を確認したほか、各自治会長や行政連絡員から試験放送が聞こえたかどうかの確認を行った。
市防災危機管理係によると、一部地域で聞こえにくいところがあったが、おおむね順調に伝達できたという。聞こえにくかった場所について市は今後音量の調整などを順次進めていく。
今回の試験放送は4月に北朝鮮の「衛星」と称する長距離弾道ミサイル発射に備えて沖縄で実施した試験放送以来になる。4月の伝達体制試験でいくつかの不具合が生じたことと、全国のほぼ全市町村にJアラートの受信機が設置されたことを受けて実施した。
Jアラートは2方式で、事前音声書換方式は、官邸で事前に想定される事態に応じて作成した伝達内容(音声ファイル)を受信機にあらかじめ登録し、事案が発生した際に官邸から起動指示を送信して、防災情報システムから放送する。
即時音声合成方式は、時間に余裕がない場合に、官邸で事態に応じて作成した伝達内容(文字データ)を送信し、受信機で音声を合成して、直ちに防災情報システムから放送する仕組み。
◆ことば◆
全国瞬時警報システム(Jアラート) 有事の際や津波警報、緊急地震速報など緊急情報を人工衛星を使って国(内閣官房・気象庁から消防庁を経由)から送信し、市町村防災無線などを自動的に起動することにより、人手を介さず瞬時に住民などに伝達するシステム