「宮古広域公園」盛り込む/県、21世紀ビジョン計画発表
【那覇支社】県は沖縄21世紀ビジョン実施計画(前期計画2012~16年度)を13日、部局長で構成する第4回県振興推進委員会(委員長・仲井真弘多知事)で決定し発表した。
施策数約300項目、基本プロジェクト事業数550以上(前期・後期合計)に上る同計画はPDCAサイクル(各施策の進捗管理、成果指標を用いて効果検証を行う手法)で具体化し計画実現に反映する。宮古関連では大規模事業(100億円以上300億円未満)で「離島の交通コスト低減」や「離島航路船舶建造支援」などが、中規模事業(100億円未満)で「宮古広域公園」や「離島児童・生徒支援センター(仮称)」などの整備建設が盛り込まれている。
同ビジョン基本計画でうたった「強くしなやかな自立型経済の構築」に係る代表的プロジェクトとして、特大規模事業(1000億円以上)には、沖縄本島で実施予定の「鉄軌道公共交通」や「普天間大規模公園(仮称)」など4事業を盛り込んだ。
県企画部の謝花喜一郎部長によれば、具体的成果と取組策を明記するため「目標とするすがた」「成果指標」「活動指標」をきめ細かく入れ込むため、各担当部局で相当数の時間を費やしたという。謝花部長は「これだけ目的を明確にし、施策を入れた実施計画は全国でもトップレベルだと評価できる。また、年度ごとの各事業のちょく状況評価で項目追加などを行い、各年度の予算に反映させる」と述べた。
これまでの県計画は「成果指標」があいまいな点も多く、施策の進展を検証するのに具体性を欠いたが、謝花部長は今回策定した実施計画では「成果指標も逃げずに盛り込む作業を入念に行った」と説明した。
鉄軌道公共交通整備事業や普天間大規模公園(仮称)建設については、事業期間を「未定」としているが、県の説明によると、米軍普天間飛行場の返還合意がなされた後、即時に行政計画が着手できるよう事前に同計画に盛り込んだという。10年間の総事業投資額は5兆円を見込んでいる。