宮糖、6億円の赤字/キビの大不作を反映
累積黒字11億5000万円に縮小
宮古製糖(安村勇社長)の第53期定時株主総会が21算は、復帰の年(1971-72年期)以来のキビ原料の大不作を反映し、6億1968万円の赤字を計上した。赤字は10数年ぶり。累積黒字は11億5221万円に縮小した。
宮古製糖は城辺、伊良部、多良間の3工場を運営している。
損益計算書によると、売上高は24億4904万円で、原価を差し引いた損益は5億4644万円の赤字を計上。販売費および一般管理費の4億8624万円を加えた営業損失は10億3268万円に上った。
多良間工場で生産した黒糖に対する「生産条件不利補正対策交付金」の2億9270万円や「気象災害等影響緩和対策補填金」9846万円などの補助金があったが、多額の赤字を穴埋めできなかった。
3工場合計のキビ圧搾高は11万8333㌧で、前期の18万7768㌧と比べ、6万9435㌧(37%)減産した。糖度は伊良部工場が最も高く14・91度。多良間の13・72度、城辺の13・45度が続いた。
53期のキビは11年5月に襲来した台風2号により、梢頭部折損などの大被害を受けた。製糖期の日照不足は、品質に影響した。
今後の課題に①株出面積の拡大推進②地力増強による反収アップ③高齢化や兼業化に対応するためのハーベスター導入-などを挙げた。