適正化見直し案を説明/市教育委
通学時間などに意見集中/福嶺中
市教育委員会(川満弘志教育長)は市が進める学校規模適正化基本方針の見直し素案説明会を20日夕、福嶺中学校で開催した。説明会には福嶺中に在籍する生徒の保護者らが出席し、市教委と活発に質疑応答を行った。見直し素案に対し保護者からは「通学時間が掛かることは生徒の生活リズムを崩すことになる」などの意見が出された。
同基本方針は学校統廃合を含む適正化案の公聴会を市内各地区で開いたが、地域にある学校が統廃合されることに反対する住民らによって、さまざまな問題が指摘された。そのため同委員会では見直し素案を練り直し、同基本方針の素案説明を各地域で行っている。
同基本方針では旧城辺町の4中学(福嶺、城辺、西城、砂川)は2016年度をめどに1校に統合することが示されている。これを見直し案では21年度までに統合するとの案に変更した。また、小学校については「児童数推移や中学校の結果を踏まえ検討する」に変更した。
同地区の人口数は減少傾向にあり、それに伴い児童生徒数も減少していることを表す資料などを示しながら素案説明は進められた。
意見交換では保護者から「人口数の減少に伴い学校数を減らしていけば、最終的にはすべての学校が平良地区に集中することになる」「通学距離が長くなることは各家庭の負担増につながる」「通学時間の無駄は生徒の生活リズムを崩し、よりよい地域環境を乱す要因にもなる」などの厳しい意見が出された。
これに川満教育長は「通学距離は時間に置き換えて考えてほしい」と述べ、4校を統廃合した後に新設する学校については、地域格差が発生しないよう十分な位置選定を行うとともに、スクールバス運行によって通学時間の問題を解決したい考えであることなどを説明し理解を求めた。