教育・文化
2012年10月1日(月)22:36
勇壮に棒振り奉納/野原集落
マストリャーで豊年祈願
上野野原の伝統行事「野原のマストリャー」が旧暦8月15日の十五夜に当たる9月30日夜、野原公民館であり、男性たちは勇壮な棒踊りを、女性たちは優雅な舞を奉納し、豊年を祈願した。マストリャーの語源は昔、穀物などを「升取屋」と呼ばれる升元で納めていたことに由来する。
野原集落内の「子組」「寅組」「午組」「申組」の4カ所のマスムトゥ(升元)で酒宴を開いた男たちが、かねの音を響かせ、午後9時30分ごろ、公民館に到着。午後10時にマストリャーが開幕した。
男たちは勇ましい掛け声を上げながら、棒踊りを披露。女性はクバの扇などを手に踊りを披露。最後は全員でクイチャーを踊った。
会場には市民や観光客らも多数訪れ、長年受け継がれてきた地域の伝統行事を満喫した。
野原集落の伊藤勝区長は「台風が心配で、天気図とネットばかり見ていた。集落最大の行事なので、台風一過のよい天気になり、月もよく見えてよかった」と話した。
「野原のクイチャー」は2002年に国選択無形民俗文化財に指定された。