宮古地区 ほ場整備率は51%/県農水整備課まとめ
県平均を下回る/上野98%、最低は城辺36%
宮古農林水産振興センター農林水産整備課のまとめによると、管内の2012年3月末までのほ場整備面積(見込み)は5673㌶に達した。整備を要する面積1万1126㌶に対する割合は51・0%と、県平均を4・2ポイント下回った。畑地かんがい面積(給水所方式のⅢ型含む)は6867㌶で、整備率は56・4%と県平均の42・8%と比べ13・6ポイント高い。水源整備率は地下ダムがあるため76・5%と高く、県平均の56・8%を19・7ポイント上回った。
ほ場整備はスプリンクラーなどを整然と設置して効率的なかんがいを行うことや農地の集団化、耕土深の確保、機械化促進などを目的とする。
以前は負担金を伴うため実施を渋る農家がいたが、現在は地下ダムの水利用効果でほとんどの農家が導入を望んでいるという。
11年度のほ場整備面積は389㌶と過去10年間の年平均88㌶の4・4倍だった。急増の要因に、地下ダム事業の効果を早期発現させるために予算を重点配分したことを挙げている。
地区別の整備済面積と整備率は平良1179㌶(整備率41・3%)、城辺1247㌶(同36・0%)、下地942㌶(同73・9%)、上野1032㌶(同98・2%)、伊良部773㌶(同42・6%)、多良間が498㌶(同75・1%)。整備率は上野が最も高く城辺が最も低い。
ほ場とかんがい施設整備は従来、別々の事業で行っていたが、現在は一体化した。この効果で、ほ場整備開始から約10年後に入っていた水は、現在は5~6年に短縮した。
畑地かんがいは、スプリンクラー(Ⅰ型)と畑の周囲に給水栓を設置するⅡ型、給水所方式(Ⅲ型)-の3パターンで実施している。
かんがい末端施設の地区別整備率と整備済面積は、整備率が高い順に上野110・6%(1280㌶)、下地73・6%(993㌶)、平良61・7%(1899㌶)、城辺61・4%(2339㌶)、伊良部14・2%(259㌶)、多良間9・9%(95㌶)となった。
水源は砂川地下ダム(有効貯水量680万㌧)、福里地下ダム(同760万㌧)、仲原流域(利用可能量360万㌧)、伊良部や多良間村の貯水池など。同水源が広大な畑を潤している。現在は宮古伊良部地区国営かんがい排水事業で仲原地下ダム(同920万㌧)を整備しており完成後、水源水量は大きく増える。