各県代表が取り組み報告/沖縄初開催、130人が来島
自立生活センター協/九州ブロック研修会
2012年度全国自立生活センター協議会九州ブロック研修会が12日、市中央公民館研修室で開かれた。沖縄では初開催となる今回、佐賀県を除く九州・沖縄地方7県から障害者と支援者ら約130人が来島。各県代表が障害者の権利保護や差別禁止に関する条例の制定に向けた取り組み状況などを報告した。
今回が3回目となる同協議会九州ブロック研修会。沖縄県自立生活センター・イルカ(宜野湾市)の代表で同協議会の代表も務める長位鈴子氏が「障害があってもなくても人間が対等に、地域の中で当たり前に生きていける社会を地域社会と作りたい」とあいさつした。
障害者の権利などに関する条例についての報告では、九州ブロックで唯一、すでに制定、施行されている熊本の代表が2011年7月に「障害のある人もない人も共に生きる熊本づくり条例」が制定され、12年4月に施行されたことなどを説明。内容が基本的なものにとどまっていてインパクトがなく、条例の周知が不十分との課題を示した。
沖縄の現状については長位代表が、条例制定に向け障害者県民会議が素案作りを進めていること、10月下旬からは宮古島を含む県内5カ所でタウンミーティングを開催することなどを示した上で「離島の問題も国、県に上げていきたいと思っているので、宮古、石垣の人も他人事と思わず自分のことと思って考えて」と呼び掛けた。
そのほか、福岡ではアンケートやワークショップなどを開催しているが条例制定までに至っていないこと、長崎では13年4月施行を目指していること、大分では県と別府市が並行して条例制定作業を進めていること、宮崎では宮崎市内の団体が中心だった取り組みを県全体に広げていること、鹿児島では12年4月に障害者差別禁止条例をつくる会を結成したことなどを各県の代表が報告した。
きょう13日は午後1時30分から市中央公民館大ホールで、DPI(障害者インターナショナル)日本会議事務局長で、内閣府の障害者政策委員を務める尾上浩二氏による講演と「虐待防止法に向けた取り組み、虐待の仕組み、報告義務」をテーマとしたシンポジウムを行う。入場無料。
自立生活センター 一定地域の障害者すべてに障害の種別を問わず総合的なサービスを提供する団体。