9日ぶりフェリー入港/多良間
住民安堵、野菜や肉入荷
【多良間】台風21号の影響で今月10日以降欠航していた「フエリーたらまゆう」が19日、前泊港に9日ぶりに入港した。港は、大量の貨物の荷揚げ作業でにぎわった。多良間海運の職員は、「飲み物類が多いようだ。牛乳などの日配品は本土-那覇間や那覇-宮古間の船便待ちもあるのでまだこれからだと思う」と話した。
港ではスーパーや商店、畜産農家などがトラックに荷物を積み込み、運んでいく光景が見られた。
中央スーパーにはダイコンやニンジン、ジャガイモ、レタス、ピーマン、白菜などの野菜や肉が届き、がら空きだった生鮮コーナーは商品で埋まった。牛乳やヨーグルトなどは、22日の入荷を見込んでいる。
40代の主婦は「野菜を見て、ほっとしている。きのう(18日)までは、生野菜がなく、困っていた。船が来て良かった」と安堵の表情を見せた。
JAおきなわ多良間支店には、牛の飼料3㌧が入荷した。だがこれは、1日分の供給量。資材店の店長は「22日までに入荷したら問題はないが、これより遅れると影響が出そうだ」と心配する。
船が欠航した間、学校給食の材料は、飛行機で運んだ。共同調理場の栄養士は「沖縄本島や宮古島の業者と連絡を密に、材料を調達した。何事もなく対応できた。月曜日に使う材料が船で入ったので、安心している」と話した。
多良間で消費する食料品や日用雑貨、農業資材などの物資輸送は、ほとんどをフェリーに頼っている。
多良間海運によると、フェリーの1週間以上の欠航は珍しく、年に1回程度の頻度で起こっている。