地場産業に積極融資を/沖縄公庫・宮古経済懇談会
沖縄公庫・宮古経済ワイドー懇談会が26日、市内ホテルで行われた。宮古の経済界の代表らが参加して譜久山當則理事長ら公庫の職員と意見を交わし、融資実績に関する情報を共有するとともに、地場産業への積極融資に期待を込めた。
懇談会には、宮古島商工会議所をはじめ、建設、酒造、住宅、自動車、農林などの会社および団体の代表が参加。公庫側は譜久山理事長をはじめ諸見里安敏理事、宮古支店の喜納兼次郎支店長らが出席した。
冒頭、譜久山理事長が宮古の経済の動きについて報告し「伊良部大橋や新規地下ダム建設ほか民間工事も好調に推移している。スカイマークの就航や、連続テレビ小説などの相乗効果も期待され、宮古地域は沖縄本島よりも回復の足取りが力強い」などと話した。
この後、公庫側から宮古支店における融資実績に関する説明があり、2011年度の貸付総額は54億500万円で、前年度に比べて7億4800万円増額したとする報告があった。
意見交換で譜久山理事長は「公庫は支店にノルマを課していないが、そういう中で宮古は高い実績を残している」と感謝。「今後も利便性の向上に取り組んでいきたい」と話した。
宮古の住宅事情について住宅情報センターの佐和田功社長は「今はアパートの建築ラッシュ。伊良部大橋が建設されるということもあるが、人口の集約という点で合併の効果と影響が顕著に見られる」と話し、民間工事が増加傾向にあることや、人が平良地区に流れている現状を指摘した。
先嶋建設の黒島正夫社長は「建設業が宮古の経済をけん引した時代はあったが今は違う」と公共工事の減少を強調。その上で「宮古の農地は豊か。農産物の加工などに目を向けていかなければならない」と述べ、準備資金等に関する積極融資に期待を込めた。