何事も前向きに考えて/NHKの白鳥アナ
宮総実で進路講演
NHKアナウンサーの白鳥哲也さんが2日、宮古総合実業高校で、進路講演を行った。好奇心旺盛に、何事にも前向きに、果敢に挑戦してきた半生を語った。生徒たちには「できない言い訳をするより、どうしたらできるかを考えよう」と呼び掛けた。
小学校は福祉の仕事、中学ではアイドルを夢見ていた。高校は、堅苦しい校風の都城西に進学した。
白鳥さんらは、がちがちの校則を変える活動を起こし成功。小学校の時には手話を学び、多くの人が音の出ないテレビと向き合っていることを知った。大学では、バーテンダーのアルバイトもした。
行動派の白鳥さんは「人のやることに無駄はない」と強調。「経験が人の器を大きくし、いつかは人生に役立つ」と語った。
ボランティア精神も旺盛で、2004年には愛媛県松山市で「まちづくりNPOイケメン連」、10年には「沖縄イケメン連」をつくった。沖縄のイケメンは、休日にかりゆしウエアのファッションショーを開き、大勢の観客が訪れるなど、大きな成果を挙げているという。
活性化の取り組みは、地域資源をいかに活用するかがポイントになるとし、宮古では海やミヤークフツなど、宮古の人が見たら何でもないようなものでも成り得るとアドバイスした。
宮古総実高校環境班の地下水を守る活動も素晴らしいボランティアと評価し、より深化させるよう激励した。
電車の中である女性に優しくされた少女が、勇気を振り絞って「ありがとう」と礼を言ったというエッセーを紹介。同女性を例に「相手の立場に立って物事を理解できる人は、すてきな大人と言える」と考えを示した。
最後は「いろいろな経験を経て、NHKに入って今の自分がある」と半生を回顧。「現状を肯定することはすなわち、人生の充実を意味する。私は前向きに生きることを座右の銘にしている」と言葉を贈った。