男子は宮高、コザの争いか/県高校駅伝展望
女子優勝争いは混戦模様
男子第60回、女子第30回の県高校駅伝競走大会がきょう4日、宮古島市陸上競技場を発着点とする男子7区間42・195㌔、女子5区間21・0975㌔で行われる。前回大会や今年2月の新人駅伝、今季の陸上成績ランキングを基に男女のレースを展望する。
【男子】コザ、宮高、北山が優勝候補だが、那覇、那覇西も頂点を狙う。安定感と経験では連覇を狙うコザに軍配が上がり、優勝候補筆頭の座は揺るがない。そのコザに成長著しい宮高がどこまで迫れるか。出場7人の5000㍍平均タイムは互角。出走順やコース戦略、駆け引き、選手個々の精神力が勝負を分けそうだ。
1区10㌔は、5000㍍14分30秒の県高校記録を持つ那覇の新垣魁都を中心とするレース展開が予想される。
宮高は二枚看板の一人で抜群の安定感を誇る平良雅喜を起用。陸上の5000㍍今季ランキングは15分58秒で11位だったが、先月14日の記録会では15分3秒をマークして4位まで浮上、区間賞を狙える位置にいる。
コザと北山はエースを配置。コザは今季15分12秒の喜屋武佑樹、北山は15分2秒の関口海月が出走し、序盤から勝負に出る。強豪ひしめく1区はレースの流れを作る重要区間。激しい競り合いになることは確実だ。
山場は3区8・1075㌔。1区同様、エース級が集う区間に宮高は今季5000㍍14分40秒で県内最高をマークした瑞慶覧伸哉が出走する。コザは広岡卓、北山は島袋陽を起用。それぞれ今季5000㍍のランキングは15分台で、記録上は瑞慶覧の走力が勝る。
宮高はここでトップに立ち、後続との差をできるだけ広げたい。一方のコザ、北山はこの段階で宮高の前に立つか、小差でつなげば4区以降の争いに勝機が見える。
4区以降、3校に大きな力の差はないため、3区までの走りが後半のレースを大きく左右しそうだ。順当に行けば逃げる宮高をコザ、北山が追う展開になるが、宮高の平良、瑞慶覧の走り次第では逆の展開もありえる。
いずれにしても各校が実力通りの走りでつなげば激戦は必至。京都・都大路を懸けた争いは終盤までもつれそうだ。
【女子】名護、八重山、北山を中心とするレースが展開されそう。この3校を宮高とコザが追う。
エース区間の1区は初優勝を狙う八重山の平安名由莉が頭一つ抜き出ている。陸上3000㍍の今季ランキングは10分8秒で1位、2位以下に20秒以上の差を付けており実力通りの走りをすれば区間賞に最も近い。
八重山は2区以降が課題。平安名の貯金を生かして逃げ切れるかどうかが勝負のカギになる。
名護、北山は安定感が強みだ。今季陸上ランキングでは両校3人ずつが10位内に名を連ね、チームの総合力が求められる駅伝では優位に立つ。
名護は今年2月の新人駅伝を制しており、経験の上では同駅伝5位の北山をしのぐ。ただ、以降9カ月の間に両校の力は接近、勝負の行方は混とんとしている。
この3校に地元の宮高がどう挑むか。3000㍍の持ちタイムは全員が3000㍍10分台と引けを取らない。普段通りの走りをすれば、優勝争いに食い込む力は十分にある。地の利を生かすレースに期待したい。
前回優勝校のコザにも注目が集まる。2月の新人駅伝では名護、八重山に敗れ3位に終わったが実力は折り紙付き。虎視眈々と3連覇を狙う。