「自分の命は自分で守る」/県婦人大会参加者が訓練
防災講話や炊き出し
石垣島東方沖で大規模地震が発生したことを想定した訓練が5日、下地農村環境改善センターで行われた。地震や津波から身を守る方法や避難所での健康検診、健康体操などをマニュアル通り実践した。
この訓練は宮古島市で開かれている第62回県婦人大会のプログラムで、同日行われた「県広域避難訓練」と連動した取り組み。県内全域から約150人が参加した。
「強い揺れに警戒してください」-。緊急地震速報の発表を受けて訓練が始まった。
参加者らは体をかがめて落下物などから身を守った。揺れが治まったところで避難所に避難した。避難者に提供する炊き出し料理は、ジューシーやだんご汁などを作った。
訓練では石垣島東方沖で巨大地震が発生し、発生から11分後に最大12㍍の高さの津波が宮古島に到達することを想定。防災講話をした市防災危機管理係の川満秀海主幹は「11分の間に公的機関が被災者を救助するのは不可能なので、自分たちの命は自分たちで守ることを啓蒙している」と説明した。
東日本大震災の発生を受けて、現地の避難所や架設住宅で健康相談をしたという市の保健師は、避難所には絶対に土足では入らないよう注意を促した。靴などに細菌が付着し感染症発生の原因になるという。
タオルが細菌を媒介する可能性もあるとして「他人のタオルなど他人の物は、使わないことが大事」と話した。避難所では、水分を取って体を動かすことが大切と助言した。