下地島での訓練休止/JAL 経営再建一環で5月から
日本航空(JAL)が下地島空港で行っているパイロット実機訓練を5月1日を最後に取り止めていたことが分かった。下地敏彦市長が25日の市議会一般質問で亀浜玲子氏の質問に答えた。下地市長は訓練休止の理由として「同社は会社更生法に基づき債務処理を行っている。その方策として航空路線の削減、それに伴うパイロットのリストラも行っており経営再建計画を策定している」と説明した。訓練の着陸回数によって市に入ってくる航空燃料譲与税の減少や同空港で勤務する地元従業員の継続雇用が危ぶまれている。下地市長は「訓練の減少による業務縮小の可能性は十分考えられる」と述べた。
下地市長は、訓練休止の件については日本航空の関係者が説明に来たと言い「下地島空港以外での国内外の訓練は今後廃止すると言っているが、訓練を再開する場合は下地島空港を活用したいと話した」と答弁した。
訓練に関する業務や施設管理などに行っている下地島空港施設株式会社に対する影響については「可能性は十分考えられる」と述べ、日本航空の経営再建策を注視していく考えを示した。
全日空(ANA)、日本トランスオーシャン航空(JTA)、琉球エアーコミューター(RAC)は継続して訓練を行うという。
市は、今年3月市議会定例会で同空港の2008年度の着陸回数は1万8891回、訓練時間は2599時間だとし「訓練回数は増加傾向」と説明していた。