バイオエタ施設 指定管理者に委託へ/市議会臨時会
再稼動へ設置条例/台風破損施設に修繕費
宮古島市議会(平良隆議長)は9日、臨時会を開き、下地敏彦市長から提案された市バイオエタノール製造施設を指定管理者に管理させるための条例や、9月末に宮古島地方を直撃した台風17号の暴風で破損した施設を修繕するための予算措置を専決処分で行ったことについての承認を求める報告案件などを全会一致で可決し閉会した。
可決された議案は①市が国から無償譲渡を受けた市下地字上地にあるバイオエタノール製造施設を民間業者に指定管理させるための施設設置および管理に関する条例案②吉野海岸利便施設の位置変更に伴う条例の一部改正案③上野東青原市営住宅供用開始に伴う市営住宅条例の一部改正案④市資源リサイクルセンターへ導入する破砕機械類を3147万6900円で購入することについて議会の議決を求める議案⑤台風被害施設修繕予算5114万4000円の専決処分の承認を求める報告案⑥教育委員会委員の任期満了に伴い後任に会社代表で北小学校PTA会長を務める下地信輔氏を任命する同意案-の計6議案。
バイオエタノール製造施設は、環境省によるバイオエタノール3%混合ガソリン「E3」の実証実験終了に伴い2011年度末から稼働がストップしている。今回の条例制定により、市では同施設を民間による指定管理とし、E3の実用化に向けた実証実験を行う。
指定期間は5年。指定管理は発酵アルコールの製造・販売を行う日本アルコール産業(本社・東京)が実施したい意向を示している。
バイオエタノール製造施設の条例に関連し、新城元吉氏がE3事業の採算性について質問したのに対し、長濱政治副市長は採算性など事業化に向けた検証を5年間で行っていく考えを示した。
教育委員会委員任命の同意案について、教育委員の男女構成と出身地域を質問した上里樹氏に対し、下地敏彦市長は「地域割りという考えは持っていないし、男女比率も定めていない。適任と思う人をその都度、選定している」と答えた。
台風17号による被害施設の工事費や修繕費として▽都市公園施設等災害復旧工事(1240万円)▽公立学校施設工事(1205万7000円)▽道路橋りょう施設等(976万6000円)▽体育施設(371万8000円)▽観光施設等(123万7000円)-などが予算計上された。