沖縄選挙区/4氏が届け出 政権交代後初の審判
【那覇支局】第22回参議院議員選挙が24日公示された。改選121議席の獲得へ向け超短期の激戦の火ぶたが切られた。沖縄選挙区(改選1)では届け出順に、新人で沖縄平和運動センター事務局長の山城博治氏(57)=無所属・社民、社大推薦=、新人で沖縄医療生協前理事長の伊集唯行氏(58)=無所属・共産推薦=、新人で幸福実現党公認の金城竜郎氏(46)、現職で自民党公認の島尻安伊子氏(45)=公明県本支持=の4人が立候補を届け出た。県関係比例代表には現職の喜納昌吉氏(62)=民主=、新人の上里清美氏(54)=共産=を名簿搭載した。投開票は7月11日。17日間の選挙戦がスタートした。
参院選沖縄選挙区(改選1)では、全国が注目した米軍普天間飛行場の名護市辺野古沿岸部周辺への移設案をめぐり、全会一致の県議会決議、4・25県民大会などで県内移設反対が「県民世論」として示されたことなどから、同政府案に賛成する幸福実現党を除き、各政党とも日米共同声明、閣議決定に反対しており、今選挙戦での「争点」としての要素は薄くなった。
ただ、普天間移設代替案を各候補者が、どのようなスタンスで打ち出すかは焦点の一つとなる。また、民主党を中心とする連立政権が、新たな政治手法として取り入れた「事業仕分け」や「子ども手当給付」などの政策と財政課題が国民に、どのように評価されるかが注目される。政権交代後の現政権に対する本格選挙による国民審判が下ることになる。
沖縄選挙区に届け出た4人は普天間の県内移設に対し、山城氏が「沖縄の尊厳を無視することは許さない」と、また、伊集氏は「無条件撤去を貫くべきだ」と、島尻氏は「現政権下で行われた日米合意には断固反対」と異口同音に反対を表明。これに金城氏は「日米合意に賛成している」としている。
今選挙戦では、新政権が打ち出した福祉政策などの財政的裏づけが不十分で、「消費税増税」を前提に民主、自民の両党がマニフェストに増税策を盛り込んだことへの政策評価が問われそうだ。
県選挙管理委員会の選挙人名簿登録者数は6月23日現在で107万6403人(男52万3221人、女55万3182人)。
◎沖縄選挙区候補者略歴(届け出順)
※氏名、年齢、新人・現職の別、党派、①生年月日②主な職業③最終学歴④住所⑤本籍地
山城博治(57)=新・無・社民、社大推薦=①1952年9月20日②沖縄平和運動センター事務局長③法政大学卒④那覇市古波蔵129-1④沖縄県うるま市
伊集唯行(58)=新・無・共産推薦=①1956年6月26日②沖縄医療生協前理事長(医師)③北海道大学卒④那覇市国場1186-5-A101⑤沖縄県中城村
金城竜郎(46)=新・幸福実現公認=①1964年5月7日②同党支部役員③沖縄国際大学卒④沖縄市上地2-16-2-2F⑤沖縄県那覇市
島尻安伊子(45)=現・自民公認、公明支持=①1965年3月4日②参院議員③上智大学卒④浦添市仲西1-1-1-1F⑤宮城県仙台市