水利用農業に理解深める/全国土地改良沖縄大会
参加者が地下ダム視察/農村整備をアピール
大会は沖縄の本土復帰40周年の記念事業に位置付けられた。「水土里豊かな守禮の邦 美らさん真心 おーきな和」を大会テーマに全国各地の土地改良関係者約2500人が参加した。
大会宣言には、「水力や太陽光など再生可能エネルギーの有効利用」を盛り込んだ。その上で「災害に強い国土づくりを進め、農村地域の持つ魅力や食文化の大切さを国民に訴えることが必要」とする決意を沖縄の地から発信した。
事業視察は22日から行われ、参加者が複数のグループに分かれて沖縄本島、宮古、八重山で土地改良関係施設を視察した。
宮古島市の城辺を訪問した一行は地下ダムに強い関心を示し、資料館でダムの構造や水利用の仕組みをビデオと模型で学んだ。
特にダムの位置や水の流れが分かる模型コーナーには人だかりができた。説明後は、建設費やダム完成後の農業生産性および農家所得、基幹作物サトウキビの栽培方法に至るまで担当者を質問攻めにしていた。
水位水質監視観測施設では実際のダムを視察。透き通った水に驚きながら質問を繰り返し、宮古島の農業を支える地下ダムに関する知識を深めた。
この大会は、食料の安定供給や農業の持続的な発展および農村振興の実現に向け、農業・農村の重要性と農業農村整備事業の役割を広くアピールすることを狙いに開催されている。