飲酒社会の実態浮き彫り/市議会一般質問2日目
検挙数増加に「憂慮」/未成年集団飲酒も深刻
宮古島市議会(下地明議長)6月定例会は22日、一般質問2日目を行った。市当局は、宮古島署管内で飲酒運転による検挙者数が増加していることを報告。総務部長は「大変憂慮すべき事態」、福祉保健部長は「地域全体で適正な飲酒量に改善する必要がある」との認識を示した。未成年の集団飲酒については教育長が「学校、家庭、地域が三位一体となって取り組むべき問題」と述べるなど、飲酒社会の実態が改めて議会で浮き彫りになった。新城啓世氏への答弁。
市によると、飲酒運転の検挙者数は16日現在で60件。昨年の1年間と同数となった。職業別では農業従事者が最多で、次いでサービス業、無職となっている。
答弁で砂川正吉総務部長は、飲酒運転の理由として「これくらいなら大丈夫」「捕まらないだろう」が多数を占めていると説明。「飲酒運転に対する認識の甘さが背景にあると思われる」と指摘した。
行政の取り組みとして「関係機関と連携し飲酒運転の根絶を目指し広報、啓もう活動を強化していく」と述べた。
譜久村基嗣福祉保健部長は、市の健康増進計画の目標の一つ「適正飲酒」を挙げ①飲酒機会を減らす②飲酒を強要しない-の啓発、啓もう活動をあらゆる機会をとらえて継続していくとした。
宮古島署管内の未成年による集団飲酒発生件数が15日現在で9件となり、県内14署のうちワースト1となっている。
川上哲也教育長は「頭を痛めている」と述べ、問題解決への取り組みとして「教育事務所と連携し全学校を訪問している。学校周辺や夜間パトロールを実施する。定例校長会でも意見交換をしていく」と答弁した。