保護者、宮島小の存続要望/学校規模適正化
市教育委員会の学校適正規模化に向けた「基本方針見直し素案」の島尻学区説明会が26日、パーントゥの里会館で行われた。宮古島市の小中学校を取り巻く状況や北部地区の児童生徒数の推移などを報告した上で川満弘志教育長が素案の説明を行った。説明を受けた保護者らからは見直し素案で示された北部地区中学校の統合については賛同の意見が出されたが、統合が検討されている宮島小学校については存続を求める声が相次いだ。
見直し案で北部地区は、中学校については「狩俣中を西辺中に統合することを検討する」。小学校については「宮島小を狩俣小に統合することを検討する」。池間地区については「幼小中連携した教育を推進する」としている。
説明会では参加者から「宮島小は近年、児童数は増えており、特色ある学校づくりに取り組んでいる。地域に小学校は残してほしい」「中学校の統合についてはやった方がいい。しかし、宮島小についてはこれから児童数が増える可能性もあるので存続させるべき」との意見が出された。
これに対して川満教育長は「宮島小の運動会を見たがたくさんのお年寄りも参加し地域が一体となって盛り上げて素晴らしいと思った。学校規模適正化については西城学区の説明会でも中学校統合については賛同の意見が出るなど少しずつ理解が得られている感じがする」と述べた。
また、会場で提供された資料で管理運営費が示され、過小規模校の児童1人当たりの運営費が高額となっていることについて、参加者から「以前は財政の問題ではないと言っていた」など、数字提示の理由が求められた。
川満教育長は「これは市の一般財源から出ており、納税者の市民には知る権利がある。また、財政が苦しいから規模適正化を求めているのではなく、財政に関係なく適正化は必要」との見解を示した。