車エビを初出荷/宮古島漁協
東京都、京都府、愛知県、福岡県の公設市場への上場に向け、宮古島漁協(粟國雅博組合長)は29日、自営の高野車海老養殖場で育てている活車エビ計140㌔を初出荷した。
今期の車エビ生産は25㌧を予想し、高値の維持で約9000万円以上の売上高を予想している。初出荷式典で、粟國組合長や県、市の関係者らは、きょう30日早朝の競りに掛けられることか
ら、安全輸送と高値で競り落とされることを願った。
車エビ養殖事業は今年で18年目。順調な生産で推移し、2002年度には34㌧の好調な生産量を達成した。07年度以降は安定的に20㌧以上を生産している。11年は26㌧、約1億円を売り上げた。
初出荷した車エビは全長約15㌢。来年5月までの育成期中には、最大全長が20㌢余となる。化粧箱に詰められた車エビは木くずで覆われ、12度保冷で仮眠状態のまま出荷された。
式典で、粟國組合長は「高野車海老養殖場から出荷される車エビは、東京都築地市場で高い評価を得ている。今後とも養殖事業を続けるためには、関係機関の指導協力が必要。贈答品、歳暮品にお願いしたい」とあいさつした。
下地敏彦市長(代読)は「今期の車エビは順調に成育しており、昨年同様またはこれ以上の生産が期待できる。車エビは水産業の重要な品目。本日の初出荷を契機に車エビ養殖事業の発展を祈念する」と述べた。
宮古農林水産振興センターの與那嶺宏明所長は「県としては、農林水産業の県外出荷に係る輸送コストの一部を補助する事業を推進していく」と語り、宮古の農林水産振興に意欲を見せた。
車エビ料理の試食会では、参加者らは「新鮮で身が締まり、おいしい」と絶賛していた。