新ごみ施設を発注へ/宮古島市
来年3月末までに/3年後の稼働目指す
宮古島市は新しいごみ処理施設整備に向け、製造業者数社に技術提案を求めている。技術提案は建設委員会(委員長・長濱政治副市長)で比較検討した後、最終的な発注に反映させる施行内容などを明記した「仕様書」を下地敏彦市長に答申する。これらを踏まえ市は、来年3月末までには工事を発注し2015年には稼働させたい考え。建設予定地は現在の施設を含む北東側区域。
現施設(平良西仲宗根)が稼働して35年になり老朽化していることから、ごみ処理施設の整備は喫緊の課題となっていた。
市は12年度当初予算に建設事業費として約10億円を計上した。今年度中には実質的な環境アセスメント(環境影響評価)を完了する予定で、都市計画の決定も並行して実施する方針だ。
新ごみ処理施設の廃棄物処理能力は1日(16時間稼働)あたり63㌧。焼却炉形式は、将来的にも安定的に運転することが可能な観点から、現在の施設で採用している「ストーカ方式」にする。
燃焼方式は、緊急時(台風による大量のごみ発生など)において焼却時間の延長により、焼却処理量を一定の範囲まで増加することが可能な「准連続燃焼式」を採用する。
施設完成、稼働後は、資源ごみなどの処理施設(リサイクルセンター)や展示室、視聴覚室などを設置するリサイクルプラザも併設する計画だ。
建設予定地は当初、現在の市クリーンセンター西側に計画していた。しかし、土壌調査などからダイオキシン等の有害物質が検出されたため、当初計画を変更し、現在の施設を含む北東側区域に決定した。
市は、08年に同施設近隣住民の添道自治会と施設建設に伴う覚書を締結。12年には保里二区自治会と安全対策および地域振興に関する基本協定書を締結しており、建設に反対していた住民との合意を取り交わしている。