PAC3宮古島到着
自衛隊野原基地に配備/北朝鮮ミサイル発射で防衛省
北朝鮮が10日から22日に発射を予告しているミサイル発射に備え、地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)を積んだ海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」が6日、下崎埠頭に到着し、同日午前にPAC3を搭載した車両を含め約20台が陸揚げされた。
車両は車列を組み、下崎埠頭から市街地を抜け、午後に上野野原の航空自衛隊分屯基地に移送された。
宮古島市は午前8時25分に防災無線を通し「北朝鮮のミサイル打ち上げで、万が一、部品などの落下に備え国は本日、PAC3を配備する」と市民に周知した。
「おおすみ」は午前8時ごろ、タグボートに誘導されながらゆっくりと下崎埠頭に接岸し、PAC3配備の関係車両を陸揚げし、配備の準備を進めた。
下崎埠頭前にはPAC3配備に反対する市民が「宮古島に自衛隊はいらない」などの横断幕で配備反対をアピールした。
5日県庁で内閣官房、総務省消防庁、防衛省が行った「北朝鮮による「人工衛星」と称するミサイル発射の発表にかかる対応に関する説明会」で、国はミサイルが発射された場合、関係する地方公共団体に緊急情報ネットワークシステム(エムネット)、全国瞬時警報システム(Jアラート)を使用して情報を提供することなどを関係地方公共団体に説明した。
提供内容はミサイルが予告通り飛翔したことがレーダーで探知された場合には上空を通過することが想定される沖縄県にJアラートでその旨を発信する。
異常飛翔した場合には、落下が予測される地域に対して安全のため屋内に退避しテレビ、ラジオを視聴するようJアラートで発信する。Jアラートの内容は自動的に市の防災無線で放送される。
「PAC3」はPatoriot Advanced Capability(パトリオット・アドバンスト・ケイパビリティーの頭文字)。「Patoriot(パトリオット)はPhased Array Tracking Radar Intercept On Target」フェイズド・アレイ・トラッキング・レーダー・インターセプト・オン・ターゲット)の頭文字をとったといわれている。