「宮古島」の名前で勝負を/アグリチャレンジ講演会
特産品の販売戦略で助言/伊波氏
2012年度のアグリチャレンジ6次産業化支援講演会(主催・県宮古農林水産振興センター)が6日、県宮古合同庁舎で開催された。講師を務めた海邦総研の伊波貢部長は特産品の販売戦略は、「宮古島の名前を使うことで、ブランド力が高まる」と助言。「宮古島」の売り込みでは、行政と観光や農業など各産業の連携が大事になると強調した。
6次産業が生産や加工、販売技術を必要とする中で、今回の講演は販売技術の習得支援を主な目的に開催した。
伊波氏は、ユズ加工品の販売に成功した高知県馬詰村を例示。「商品ではなく、村(ストーリー)を売る」戦略を打ち出し、現在の売上は30億円に達したという。宮古はマンゴーが有名だとし、同様な戦略の推進を勧めた。
県内では、地域名の売り込みの上手な村として大東を紹介した。「大東そば」や「大東羊羹」「大東ずし」などが有名という。沖縄本島でも販売しているため「本場物」を求めて観光に訪れる人もいると、波及効果も示した。
デザインの地域統一もヒット商品を生み出す大事な要素になると指摘。良い事例に、東村のパインマークを挙げた。デザインはプロに頼んだ方が、良いものができるとアドバイス。同村の特産品は、パインアップルを軸に開発している。
「何で売れないか」の質問の答えには①商品の独自性が低く、明確な差別化が行えていない②消費者のニーズを的確に捉えていない③技術力や資源活用力の弱さ-などの答えを示した。