輝く宮古伝統の創成/ファッションクラブ「糸車」
宮古上布や宮古織を駆使したかりゆしウエアや化繊を利用したドレスなど、5人のデザイナーがアイデアを懲らした作品が次々と紹介された「第3回糸車ファッションショー」。1日、平良のぱいながまホールで開催され多くの参観者が駆けつけた。次々と登場するモデルの美しさと衣装に感嘆の声と羨望のまなざしを向けていた。製作者は、渡久山和子・岩田恵美子・上地三佐子・砂川トヨ・高江洲マサ子さんの5人。
宮古の服飾デザイナーでつくるファッションクラブ糸車(渡久山和子代表)。2009年に発足した同クラブは、プロのデザイナーを中心にお互いの技術と感性を磨くと共に、若手後継者の育成にも心掛けようとスタートした。今回のテーマは「輝く宮古伝統文化の創成」、宮古上布や宮古織の普及発展にも努めるのがねらい。登録会員は60人。
ファッションショーは、第1回目が平良のビジネスホテルで開催され、観光客も交えて盛況となった。2回目は宮古島東急ホテルで開催、地元の芸能も交えて行われ、観光PRになった。3回目は、5人の制作者と関係者の協力によって、宮古上布・宮古織の作品35点と、化繊によるパーティードレスなど22点が披露され、個性あふれる作品と堂々と花道を歩くモデルの華麗さに参観者はうっとりとしていた。
オープニングは、若手演奏者の歌をバックに琉舞練場の2人が「とうがにあやぐ」を優雅に舞い幕開けとした。渡久山代表の歓迎のあいさつと下地敏彦市長の激励のあいさつが続き、第1部がスタート。地元の一般市民がモデルを務め、宮古織で製作された男女のかりゆしウエアやワンピース、ミニベストなどが紹介された。中には5歳の女の子と父親がほほえましく登場するシーンもあり、会場は温かい拍手であふれた。
宮古工業高校卒業生の作品ブラウスやジャケットも紹介され、モデルを演じる中学生の清楚な身のこなしが好感を呼んでいた。
第2部では、宮古上布や宮古織を駆使した作品のロングドレスやアンサンブル、ツーピース、コートなど大胆な作品が次々と登場、プロのモデルも混じって、さながら本場のファッションショーを思わせた。第3部は、さらにデザインを懲らした作品が参観者の目を楽しませた。