「初心忘れない」/西銘恒三郎氏
当選から一夜明け 「下地島」「大橋後」の発展後押し
【那覇支社】衆院選沖縄4区で3度目の当選を果たした西銘恒三郎氏(58)は一夜明けた17日、マスコミ各社のインタビューに応じた。早朝から支持者らにお礼回りと、日課となっている街頭手振りで、「当選の喜びを実感。初心を忘れずに行動している」と語った。勝因について、「民主党政権に厳しい審判が下った」と追い風を受けての勝利だったとしながらも「地域住民と対話してきた地道な活動が評価されたと思う」と話した。離島振興については▽下地島空港の利活用▽伊良部大橋開通後の伊良部地域の発展-を挙げ「現場からどんどん声を上げてほしい。その声を一つ一つ取り上げ、市議会も県議会も国会も一緒になって解決に向けて取り組んでいきたい」と述べた。西銘氏は同日午後に宮古入りし、支持者らに当選の報告を行った。
-当選から一夜明けた今の感想は
きょう(17日)の天気のように爽やかな朝を迎えた。朝早くから野菜市場を回ったり、街頭手振りをしたり、当選できたという喜びを噛みしめながら、初心を忘れずにという思いで行動している。
昨夜(16日)は与那原、南城市、糸満市、八重瀬町、豊見城市の各支部を回った後、本家の仏壇に線香を上げて「みんなの力で当選させていただきました」と報告した。
-次点に4万票近い差を付けての圧勝だが、勝因は何か
勝因の根底というのは、民主党政権に厳しい審判が下ったというのが大前提。私もこの3年余り、細かく地域密着型で、ありのままの自分をさらしながら地域住民と対話してきた。地道な活動が評価されたと思う。
得票数を見ると、前回選挙で落選した時に比べ増えている。自分みたいにコツコツタイプの人間に票が増えているのは感謝の気持ちでいっぱい。
-投票率は全国を見ても、県内を見ても前回を下回っている。特に県内の投票率は過去最低となったが、政治に対する県民の信頼回復をどのようにするのか
投票率の低さは残念だ。落選をしてから政治に信頼を取り戻すという観点で取り組んだ。今朝の手振りも含め528日目になるが、これが基礎になると思いコツコツやってきた。しかしミニ集会や対話集会がまだまだ足りないのかなと思う。できるだけ、ミニ対話集会を作りあげ、政治の信頼を回復させ、投票率を高めるようにすることは、ある意味ではわれわれ政治家の責任だと強く感じている。
-宮古、八重山の離島振興で重点かつ早急に取り組むべき課題は何か
下地島空港の利活用をどうするか、伊良部大橋の開通後の伊良部地域の発展をどうするか、現場からの声をどんどん上げてほしい。それを一つ一つ市議会も県議会も国会も一緒になって解決に向けて取り組んでいきたい。
-与那国への自衛隊配備計画と尖閣諸島問題についての考えは
国境の島に自衛隊配備は賛成という立場を表明し選挙戦を闘ってきた。反対派の人たちは察するに戦争に巻き込まれるのではないかという懸念だと思うが、我が国の自衛隊にはないと思っているので、(反対派の人たちには)分かってくれるのではないかと思う。
尖閣諸島については漁業者が操業安全のための避難港をつくってほしいという具体的な要請が出ている。尖閣は国際法上も我が国固有の領土である。現在、中国の海洋監視船が来たりして海上保安庁と緊張状態にあるが、固有の領土というのは譲れない。
かといって対抗心をあおるつもりもない。漁業資源や海底資源を共同で管理するシステムを固有の領土であるという大前提にした上での話し合いができるのか。武力紛争を絶対に起こしてはいけない地域なので粘り強く取り組んでいきたい。
-宮古の支持者へ一言
この3年余り、落選をしたときの厳しい時代に激励してもらった。感謝の気持ちでいっぱい。当選させてもらい生まれ変わった気持ち。国会で徹底的に暴れ回って、皆さんの要望を一つ一つ実現できるよう全力で頑張る。国会議員を遠い存在と思わずに、地域の議員や県議会議員を通じて、どんな問題でも相談してほしい。一緒に問題を解決していこう。