強盗、詐欺の未然防止へ/警察・金融機関が連携強化
警察・金融機関防犯連絡会議が21日、宮古警察署で開催された。警察や銀行、JAの職員らが出席。年末年始に懸念される強盗事件や高齢者を対象にした詐欺の未然防止へ、情報を交換し連携強化を確認した。
警察の犯罪概況説明によると、今年の金融機関対象強盗事件は10月末までに、全国で30件発生した。金融機関別には、郵便局が最も多く22件。発生時間帯は、午前10~11時の9件、同11時~正午7件、午後2~3時の5件が多かった。
事件発生の際の対応要領は①日頃から合い言葉を決めておく②複数箇所から非常通報ボタンを押す③警察官が到着するまで時間稼ぎをする-などを示した。
県内で今年11月末までに発生した振り込め詐欺などを含む「特殊詐欺」は32件で、昨年1年間の16件の2倍に増加。被害額は、昨年の約3000万円から5・6倍の約1億6800万円に増えた。
意見交換で詐欺防止の訓練をした沖縄海邦銀行宮古支店は「利用客に対する積極的な声掛けや、警察への迅速な通報など、基本事項をしっかり守ることの大切さを感じた」と感想を述べた。
詐欺の未然防止好事例としては年配の女性客が西里郵便局を訪れ「高額商品に当選したので、手数料を振り込むためのクレジットカードを作りたい」と依頼した際に、職員がこれを不審に思い、適切な対応で防いだ事例を紹介した。
会議後は警察構内駐車場で、銀行強盗や逃走車両にカラーボールを投げ付けて、塗料を付着させる訓練を実施した。