5月開院が1カ月遅れ/新宮古病院
震災による資材不足など影響
来年5月に開院を予定していた新宮古病院の開院時期が台風や東日本大震災などの影響で約1カ月延びて来年6月に開院することが決定した。開院時期については、県と宮古病院は調整を行っていたが、今月25日に6月開院を正式決定した。予定では6月1日に移転作業を行い、同3日から外来業務をスタートさせるとしている。
同病院によると、昨年3月に発生した東日本大震災による資材不足や今年の台風接近で船舶の欠航が相次ぎ資材の到着が遅れたことなどが開院時期が延びた原因としている。
新病院での業務開始に向けては電子カルテの導入など充実した医療サービスの提供に向けシステムも新しくなることから、今月からは移転に向けた職員の訓練もスタートさせている。
現在の宮古病院は、老朽化が激しいことから、新宮古病院は旧宮古農林高校グラウンドに新築移転される。新宮古病院整備基本計画によると、建物は6階建てとなり、延べ床面積は1万9390平方㍍。敷地面積は2万2914平方㍍。建設総事業費は約75億円を見込んでいる。
診療科は全20科目で、合計病床数は277床を予定。駐車スペースは、現在の240台から100台以上増やした350台分を確保するとしている。
現在の宮古病院の本館と管理棟は築30年以上、新館と精神科病棟も約25年を経過し、老朽化が進行。県が2000年に実施した老朽度調査ではおおむね10年以内の改築が必要とされていた。
老朽化により早期の建て替えと設備の充実が求められていた中核病院としての宮古病院。医療、療養環境も充実して新しく来年6月に生まれ変わる。