150年の歴史「和」で刻む/飛躍誓う比嘉自治会
記念碑建立、標章も創作
地域の「絆」と「和」で150年-。城辺比嘉自治会が昨年、創立150周年を迎えた。節目を祝う記念式典と祝賀会が同11月に比嘉公民館前広場の特設ステージで行われ、式典前には記念碑の除幕式も行われた。式では記念碑に刻まれた新しいシンボルマーク「和」が披露され、自治会としてさらなる振興発展に向け、地域の結束を強めて行くことを確認した。
同自治会の平良健会長は「150周年の記念式典が無事開催できたのも自治会が心を一つにして団結したおかげ。今回の節目を契機に新年もさらに公民館活動を活発化させて地域活性化を図っていきたい」と述べた。
また、今後については「これまでに先人たちが築き上げた素晴らしい功績をたたえ、受け継いで後輩や子々孫々まで継承して行くことが私たちに課せられた使命。これからも安全、安心で豊かな住みよい地域づくりに取り組んでいきたい」と意欲を示した。
昨年月に盛大に行われた式典で、記念事業期成会の照屋秀雄会長は「平和で豊かな明るい地域づくりにまい進したい」とのあいさつを行いさらなる地域の振興発展のために「和」を強調した。
そのほか、同事業では自治会のロゴマーク(標章)も創作した。創作者は元学校長の冝保定和さん。
ロゴの「羽」は飛躍と躍進を表し、文字の「和」は仲の良さ、協力を意味している。
そのほか、米やサトウキビなど、農村地域として親から子へ、先人から次の世代へと継承発展して来たことからサトウキビの葉、稲穂も表して五穀豊穣と稲穂がたわわに実る様は人としての謙虚さを表している。
【比嘉集落】
「元比嘉(海岸近く)から現在の上比嘉に移ったのが1862年となり、第1巻沿革史によると「時の尚泰王から認可されて比嘉部落移転創立となった」とされ、これまで戦争や幾多の自然災害の憂き目にあいながらも、伝統が受け継がれ発展してきた。
市指定無形文化財の「比嘉の獅子舞い」は「ハツカショウガツ」(旧暦1月20日)とも呼ばれ1913年から始まったと伝えられる。
その起こりは士族と平民が字有地の財産を巡って争い訴訟事件にまで発展するも部落の将来を憂慮した双方は12年に和解し記念の祝賀行事に獅子舞い、競馬、角力などを催したといわれる。以来、今日まで集落の繁栄と無病息災を祈願して伝統芸能として継承されている。