キビ製糖操業を開始/宮糖多良間工場
糖度13・18度、基準届かず/12-13年産 2万1500㌧見込む
【多良間】宮古製糖多良間工場で6日、2012-13年産サトウキビの製糖操業が始まった。初日は220㌧搬入され、平均糖度は13・18度と基準糖度帯(13・2~14・4度)にわずかに届かなかった。生産量は台風の影響で大不作となった前期の1万4778㌧と比べ6700㌧以上多い2万1500㌧の平年作を見込む。操業期間は、90日前後を予定している。
操業初日は午後1時から、工場構内で操業開始式が行われ、関係者らが操業の安全と、高品質黒糖の生産を祈念した。
開始式では最初に、安村勇宮古製糖社長らが、キビ束を圧搾ラインに投げ入れ、スタートを飾った。
あいさつで安村社長は「農家が丹精込めて育てたサトウキビを漏れなく製品化し、農家の努力に報いたい」と効率的な操業に決意を新たにした
下地昌明村長は「多良間の黒糖は日本一という自信を持って、操業に励んでいただきたい」と職員らを激励。與那嶺宏明県宮古農林水産振興センター所長は、安全安心なおいしい黒糖の生産を祈念した。
今期のサトウキビは、植え付け当初から適度な降雨に恵まれ、昨年秋口まで豊作型だった。しかし、同年9月末に襲来した台風17号の強い風を受けて、葉にひどい裂傷被害が発生し、生育を阻害された。
初日に搬入された原料(サトウキビ)の糖度区分別の構成比は13・1度以下が48%、13・2~14・4度(基準糖度帯)が44・3%、14・5度以上が7・7%。5割以上が基準を上回った。糖度の最高は15・3度、最低は11・8度だった。
宮糖伊良部工場は昨年12月25日に、操業を始めた。宮古本島内2工場(宮糖城辺、沖糖宮古工場)は、8日を予定。宮古地区における今期の原料生産は▽平良7万9500㌧▽城辺9万733㌧▽下地3万9000㌧▽上野3万㌧▽伊良部5万6000㌧▽多良間2万1500㌧の計約31万6800㌧を見込む。