行雲流水
2013年1月16日(水)23:18
「安倍内閣のスタート・ダッシュ」(行雲流水)
首相官邸主導による新政策展開が相次いでいる。一昨日は大型補正予算案が閣議決定された。満を持して登場した政権だけに、事前に練り上げた「デフレ脱却シナリオ」を急いで実行に移しているようだ
▼霞が関のお屠蘇気分は吹っ飛び、市場は好感して株価は上昇、新年早々の東京のムードは明るい。安倍政権の滑り出しは上々のようだ
▼しかし、閉塞感の打破には成功しつつあるものの、実体経済が期待どおり浮揚するかどうかは不透明だ。カンフル剤としての財政出動は、息切れする可能性があるからだ。財源の壁を国債増発で乗り越えれば、国際信用不安という新たな壁が出現する
▼目を足元に転じれば、宮古の基幹作物であるサトウキビの今期作柄は30万㌧超と好調だ。国の交付金も従来の1万6000円/㌧に来期から320円が上乗せされ、「基準糖度帯」は現行より0・1度引き下げられて「13・1~14・3度」と決まった。さらに農業機械のリース導入支援金も確保され、サトウキビ生産農家にとっては明るい年明けとなった
▼一方、宮古島市役所は正念場を迎えている。今年度一括交付金事業の総仕上げ、国の大型補正予算への対応、13年度本予算の策定と三つの大波が同時進行で押し寄せて来るからだ。この大波を無事乗り越えれば、宮古経済は明るい展望が開けるであろう。宮古島市の予算執行能力を内外にアピールする好機でもある
▼製糖期の農家や〝波浪警報〟下の役所が夢のある繁忙期を迎えるなど、新春の宮古経済も活気づいてきたようだ。