過去2番目多い1339万㌧/地下ダム水使用量12年
干ばつ影響、4087㌶の畑潤す
2012年の地下ダムの水使用量は前年より39万㌧(3%)増えて1339万㌧に上ったことが、宮古土地改良区のまとめで13日までに分かった。過去6年間では、09年の1533万㌧に次いで多い。7月と10月に干ばつ傾向となり、使用量を押し上げた。地下ダムの水は現在、水を引く予定の畑約8200㌶の半分の4087㌶を潤している。
宮古土地改良区によると、6月22日~7月16日まで、25日間少雨傾向が続き、サトウキビ畑のスプリンクラーがフル稼働した。月別の水使用料は7月の417万㌧が最も多く、年間使用量の3割を占めた。日別では7月16日の22万4000㌧が最大だった。
農業用水は砂川、福里両ダムと仲原流域から揚水している。砂川の貯水率は7月25日に91・2%まで下がり、ほかの2カ所はほぼ満水だった。
同改良区は干ばつ時のキビへのかん水は週に1回、10㌃当たり30㌧を指導しているが、中には2、3回かける人もいるという。
同区では「キビは水を使い過ぎると、根の張りが浅くなり、倒れて枯れるキビが多くなる」と述べ、適正利用を呼び掛けている。
地下ダムは、1993年7月に供用を開始した。その後、水の効果が表れ、冬場のハウス野菜や果樹など水利用高収益農業が進展。サトウキビや牧草の収量をも大きく増やした。地下ダムの水は干ばつ対策だけでなく、作物の成長促進のため周年使われるようになった。
ファームポンド別の使用量は多い順に東山473万㌧、野原岳310万㌧、仲尾峰273万㌧、ピンフ岳225万㌧、ミルク峰56万㌧となった。