東北、九州で高評価/肉用牛購買者誘致行動
あす初競り570頭上場
宮古地区で生産された素牛(子牛)を買い付ける肥育農家(購買者)を誘致しようと、畜産関係機関で構成する誘致団の一行が7日から10日にかけて、東北と九州の各地で宮古牛をPRして回った。宮古牛は各地で高い評価を得ており、誘致団は「今後も安心して宮古の素牛を購入してもらえるよう、農家とともに一層の飼養管理に努めたい」としている。あす19日は宮古地区の肉用牛初競り。宮古本島の競りには計570頭が上場される。
同行動は、毎年初競りを控えたこの時期に実施しており、JAおきなわ宮古地区畜産振興センターをはじめ宮古島市、多良間村、県宮古家畜保健衛生所、県農業共済組合宮古支所、宮古和牛改良組合の代表らが東北と九州に分かれて宮古牛をPRしている。
今回の行動では、東北班が山形の田村畜産、JAみちのく村山、スカイファームおざき、山口畜産、群馬県の木村畜産、家畜改良事業団を訪ねた。
九州班は鹿児島の水迫畜産、藤嶺牧場、宮崎県の皇子原肥育牧場、熊本県の家畜改良事業団、佐賀県の木場牧場、山口畜産、JA唐津を訪問して宮古牛の肥育の状況などを視察した。
各班とも宮古牛をPRするとともに最近の枝肉市場の動向を調査。宮古地区で生産される素牛の特徴や課題についても購買者から率直な意見を聞いた。
東北班は総括で「宮古から導入した牛は、骨締まりがあって歩留まりが良さそうだという評価だった」とした。一方で、「各購買者とも濃厚飼料の多給が見受けられるということだったので飼養管理の徹底が重要になる」などとした。
九州班も「宮古から導入した素牛は食い込みも良く順調に生育し、枝肉販売実績でも上物率が高いということだった」としたが「太りすぎや頭数の確保について指摘があった」とし、成果と課題の両方を挙げた。