宮古、県内最高43万5966円/子牛平均価格
JA肉用牛初競り実績
JAおきなわは、このほど、県内で運営する八つの肉用牛家畜市場の2013年初競りの実績をまとめた。子牛1頭平均価格は宮古市場が最高の43万5966円で、県平均の41万1971円を2万3995円上回った。平均キロ単価も宮古が最高で1665円、県平均より50円高かった。宮古市場の高値の要因は「市場の斉一性」(JA)。系統にばらつきがない市場の形成が購買者のニーズと合致し、高値につながっているとみられる。
初競りは、今月11日から19日にかけて県内八つの市場で開かれ、各市場で高値取引が成立した。
子牛1頭は、宮古をはじめ八重山、伊江村、今帰仁、南部で平均40万円以上の高値で競り落とされた。黒島や久米島、多良間村も37万円以上の平均価格で、どの市場も幸先良いスタートを切っている。
県全体での高値の要因についてJAおきなわでは①年末需要に向けた肉牛出荷による空き牛舎補充のため、(子牛の)導入が旺盛だった②全国的な雌牛の減少による素牛不足-と分析している。
1頭平均で最高価格だった宮古市場の初競りに上場された子牛は、全体の8割が県の種雄牛か、国の家畜改良事業団からの精液を使用して生産されており、他の市場に比べて安定感が抜群だという。
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターなど関係団体は「系統が安定した素牛(子牛)がそろっていることが購買者の評価につながっている。素牛生産が計画交配に基づいているため、購買者が求めやすい環境が整っている」としており、生産者と関係団体が一体となった計画交配による市場形成・運営が高値取引の要因とみている。
一方で競り時の生産者のマナーが課題だという。競り当日の子牛の手入れをはじめ、子牛を柵につなぎ止めておくひもが長すぎたり、購買者が下見をする際に生産者が不在だったりするなど、一部の購買者は強い不満を漏らしている。関係団体では「商品である牛を最後まで大切に扱ってほしい」と呼び掛けている。