イネヨトウを防除へ/多良間村で協議会設立
【多良間】多良間村は24日、サトウキビの茎を食い荒らしているイネヨトウの防除に向けて、多良間村農作物病害虫防除協議会を設立した。フェロモンチューブによる交信かく乱法で全サトウキビ畑を防除する計画。防除は協議会内に設置した運営委員会(本村健次会長)が、実働組織となり実施する。
フェロモンは、雄を惹きつけて交尾をかく乱する物質。防除は、3月3日に一斉に行う。対象はすべてのキビ畑と草地、イネヨトウの発生源となる原野など548㌶。フェロモンチューブは、10㌃当たり20㍍設置する。参加人数は、120人と大掛かりになる。
県内におけるイネヨトウの最初の異常発生は、2007年に与那国町で確認された。昨年は伊是名村で大発生。県は同状況を受け、12~16年度に県内全市町村でフェロモン防除を行うことにしている。多良間村は調査の結果、イネヨトウの多発が確認され、12年度での実施が承認された。
宮古でのフェロモン防除は平良福山、城辺比嘉に次いで3カ所目となる。
イネヨトウの幼虫は成長点や節を好んで食べるため、芯枯れや強い風が吹くと折れるなどの被害を起こす。食害痕から赤腐菌が侵入し、糖度を低下させる2次被害もある。
役員は次の通り。
【多良間村農作物病害虫防除協議会】会長=下地昌明村長▽副会長=仲原彦二JA多良間支店長▽同=仲間時次宮古製糖多良間工場長
【イネヨトウ交信かく乱法防除対策運営委員会】会長=本村健次さとうきび生産組合長▽副会長=高江洲昭男さとうきび生産組合副会長▽同=西原輝宮古製糖多良間工場課長代理